健康診断でリウマチを指摘された

リウマトイド因子
(Rheumatoid Factor: RF)

 リウマトイド因子は多くの健康診断に項目として含まれていますが、陽性だからといって、関節リウマチであるとは限りません。関節リウマチ以外の自己免疫疾患や肝疾患、感染症でも陽性になることがあります。また、健常人でも5-25%が陽性になると言われています。
健康診断でリウマトイド因子が陽性だと判定されて落ち込む患者様もいらっしゃいますが、関節リウマチを発症する確率が若干高まった程度なので、重く捉える必要はありません。関節症状が現れていない場合は、特に心配しなくても問題ないです。また、リウマトイド因子が陽性になった程度でしたら、定期通院も不要になります。

抗核抗体
(antinuclear antibody: ANA)

全身性エリテマトーデス(SLE)などをはじめとする膠原病の方のほとんどは、「抗核抗体」が陽性と判定されます。抗核抗体は「40倍・80倍・160倍」などの希釈倍率として表示される検査ですので、他の検査と違い「○○倍」という数値で表されます。40倍以上になると「陽性」とみなされ、健常な方でも40倍の陽性者は存在しています。また、加齢とともに、抗核抗体の陽性率も高くなります。
「陽性だった=膠原病」とは断言できませんので、一喜一憂せずに気を付けていきましょう。特に年を重ねるほど陽性率も高くなるので、症状が見られない場合はあまり過度に気にしなくても良いでしょう。