手首の痛み・腫れ

手首に痛み・腫れなどの症状がある方

⇒手首に痛み・腫れなどの症状がある方は、関節リウマチ、偽痛風、乾癬性関節炎、RS3PE症候群の疑いがあります。

関節リウマチ

関節リウマチ発症時に、初めに痛くなりやすい場所は手首の関節です。初めに痛くなりやすい関節の中で、2番目に多いとされています。手首が腫れると手を曲げることがスムーズにできなくなり、手と手を合わせる合掌のポーズをとると、左右の手首の曲がり具合が違うように見えます。 手首に痛みがありましたら手首をそっと押し、ブヨブヨと腫れているかどうかを確かめてみましょう。「押すと痛い」「腫れた部分がブヨブヨしている」などがみられた場合は、関節が腫れており、リウマチを発症している可能性が考えられます。
もし手首の痛みがなかったとしても、関節エコー検査でチェックするとリウマチが発見される可能性もあります。リウマチの疑いがある方は当院の関節エコー検査で手首の状態を調べましょう。

偽痛風

高齢者で、かつ突然手首に痛みが起こった場合は、この偽痛風が考えられます。 痛風とは、尿酸が関節に溜まることで痛みが生じる疾患です。偽痛風も痛風に似ており、ピロリン酸が関節に溜まることで手首が痛くなる疾患です。痛風と比較すると、偽痛風は高齢者の発症率が高い疾患で、手首や肩、首、膝などの大きな関節に発症する傾向があります。整形外科で診る疾患で、治すには鎮痛剤や少量のステロイド剤を用いる必要があります。

乾癬性関節炎

「手首の腫れ」「頭や肘、お尻などにカサカサした赤い湿疹が現れる」「爪が黄色く変色してボロボロする」などのような、関節以外の症状も起こってしまう疾患です。 リウマチ医の元で治療を受ける必要があり、リウマチの治療薬がとても有効とされています。また治療を続けると、皮膚や爪の症状も改善されやすくなります。

RS3PE症候群

手足がパンパンに腫れて痛みだす疾患です。エコー検査を行うと関節の炎症だけでなく、皮下脂肪に炎症が生じたり水が溜まって浮腫んだりする症状も確認できます。高齢者に多くみられ、ステロイドを用いた治療が有効とされています。 診断が困難な疾患で、リウマチとは違って血液検査などを通して診断を下すことはできません。
また、「手足がパンパンに腫れて痛む」症状は、感染症やがんなどにもみられます。そのため大きな医療機関にて、感染症やがん疾患がないかをチェックすることも重要になります。